宝塚


こんにちは、カリーナです。

私は昔から漫画が大好きで、特に大好きなのが少女漫画
ベルばらは今でも愛読していますし、最新の漫画も猛チェックしています。

そんな私が、完全に独断と偏見で、「これを原作に、宝塚でやったら面白いんじゃね?」と思った作品を10作品ピックアップしてみようと思います。

少女漫画原作の舞台、色々と見てみたいです…!

※かなり趣味に偏りがあります。





薔薇王の葬列


まずパッと思い浮かんだのがこちら。
宝塚って古めの漫画を原作にすることが多いと思ったので、最初はできるだけ新しい漫画で!!

シェイクスピアの『ヘンリー六世』及び『リチャード三世』を原案とした、菅野文先生によるダークファンタジーです。

何と言っても特徴的なのが、主人公のリチャードが両性具有だというところ!
とても美しい外見をした王子なのですが、実は性別が混ざっている。
男でも女でもない、完全なる両性具有。

普段は男として振る舞っているし、男として王冠を手に入れたいと思っている。
しかし心はどちらかというと乙女寄りで、敵のヘンリーに恋してしまう…

イギリスの城が舞台だから派手になりそうだし、輪っかのドレスが映えると思います。
また、男役・娘役がまんべんなく出せますよ。

男装の麗人的なところでいくとオスカルが思い出されますけど、この主人公はオスカルと違って、実は女性寄りであるということをひた隠しにしています。
そして、特殊な性別のせいで母親に嫌われています。

宝塚にするにはお話が重たいかなぁ……どうだろう。
まだ完結してない漫画なので、どんなエンドを迎えるかにもよるかな。

トーマの心臓

トーマの心臓 (小学館文庫)
萩尾望都
小学館
2014-08-25



お次は古い漫画の中から、イチオシのものを!
まぁ、有名どころですけど……。萩尾望都先生の代表作のうちの1つです。

ポーの一族をやったなら、こっちも是非!と思って。
ただ、娘役がほとんど出せないのがネックなんですよね。舞台がギムナジウムですから。
でも素敵なお話だし、宝塚で上演したらすっごく綺麗ですよ。

男性が演じた舞台版がありましたけど、「やっぱり女性に演じてほしい」と思っちゃいました。

とりかえ・ばや


『とりかへばや物語』を原案とした、さいとうちほ先生による少女マンガです。

「とりかへばや」とは「とりかえたいなぁ」と言う意味です。
“男女のきょうだいの性別を取り換える”ことで、主人公たちの運命が大きく変わっていきます。

舞台は平安時代。とある貴族の家に美しい女の子と男の子が生まれますが、女の子は活発で利発に、男の子は人形遊びが好きな内気な子に育っていきます。
仕方がなく2人の父親は、子供の性別をとりかえて、成人の儀礼を執り行うことにします。

女の子は男として、帝のそばに仕え、見事な仕事ぶりで帝の信頼を得ていきます。
男の子は女として、しばらく家で過ごしていましたが、やがて女の東宮に仕えることになります。

しかし、性別を取り換えたことで、徐々に様々な場面でひずみが出てきます。
仕方がなく、2人は再び性別を取り換えることに……。

このお話は、原作だと「どんなに優れた女性でも、性別が女であれば活躍できない」、そして「どんなに仕事ができなくても、男というだけで大出世する」というようなメッセージが含まれているような気がします。
こちらの漫画版ではその辺がかなり改善されて、女主人公が最後には報われる展開になっています。

男女が何度か入れ替わるので(薔薇王の葬列もですが;)、男の子と女の子のどちらをトップスターが演じてもいいと思いますよ。

革命の日


つだみきよ先生による少女漫画。

主人公は、超美形で不良の男子高校生・恵(けい)。
しかしある日、自分が遺伝子上は女であるということを知ってしまう
色々と考えた末に、これからは女として生きていくことを決意する。

ところが、名前の読みを「めぐみ」に変えて学校に再入学したところ、昔の不良仲間に「実はお前のことが前から好きだったんだ!」と言われ、追いかけ回されるハメに
昔の仲間(男)に熱烈なアプローチを受ける恵(元・男)。さぁどうする!?

これも男女入れ替えネタですが(^^;)
わりとバタバタなコメディなので、あんまり深いことは考えなくて大丈夫です。


プリンセス・プリンセス


こちらも、つだみきよ先生による少女漫画。

宝塚で、「男役が女装するのが嫌い」という意見を結構見かけますが、「実は好き!」という人もそれなりに見かけます。
そんな人向けにゼヒ!と思うのが、こちらの少女漫画。
テレビドラマ化やアニメ化もされた人気作です。

舞台は男子校ですが、この学校はちょっと変で、見目麗しい男子生徒に女装してもらって、“学園生活に潤いを”的な制度があります。
男がゴスロリ衣装とかナース服とか着ちゃいます!

主人公(もちろん男)は色々あって女装することになるんですが、女装する男子が全部で3人いて、女装を楽しんでいる子とか、嫌がっている子とか、人それぞれ。

一応娘役の入る余地はある(と思う)ので、原作を大幅改変すれば、それなりに面白くなるような気がする。
でもネタ色の強い舞台になっちゃうかな(;´∀`)

伯爵カインシリーズ


超ロングなシリーズもののストーリー漫画ですが、個人的希望で!

『花より男子』とかの一般向け少女マンガとは違いますが、一部の嗜好を持つファンからは絶大な人気を誇る漫画家・由貴香織里先生の代表作です。
かなりお耽美♡

若き伯爵・カインは、蠱惑的な魅力を持っており、誰をも虜にしてしまう。
そして、毒薬集めが趣味なことでも有名な変わり者。
彼の周りでは、いつも血なまぐさい事件が起こる……。

↑このあらすじの時点で「宝塚じゃチョット…」って感じですけど、ビジュアル的にはめっちゃ映えると思うんですよ!
ロンドンの街並み、貴族の館のお部屋。
ゴスロリ衣装の可愛い妹・マリーウェザー。
そして、脇を固めるイケメン軍団!

マザーグースの歌(イギリスやアメリカの童謡)になぞらえた事件が起こっていくので、ある意味ではミュージカル向けかもしれない。

ただしこれ、『ポーの一族』と同じで、トップ娘役の配置に困る系。
最終的にはカインは男とアレしちゃいますので……(ネタバレ防止)
今でいうところのブロマンス???

そうなると、シリーズ最後の「ゴッドチャイルド」まで描かずに、途中のエピソードだけを切り抜く感じがいいんですかねぇ?そうしたらヒロインポジションが作れるから。

『ポーの一族』がうまいこといったので、あの手法でどうにかできないかなぁと思っております。
あと、事件の内容を軽めのものにすれば、宝塚でもいけるはず!
 

ルードヴィッヒ革命


由貴先生の漫画が好きなんです、すみません。

こちらはグリム童話をモチーフにした、コミカル要素もある暗黒童話系の物語です。

主人公のルードヴィッヒ王子が、王様に「嫁を探して来い!」と言われて旅に出て、行く先々で白雪姫やいばら姫、シンデレラといったお姫様に出会い、トラブルを解決していく…的なあらすじ。
どんでん返しや、残酷な結末が多めなのが特徴。
道中はすっごいコミカルなんですけどね。

お姫様が出てくるおとぎ話には“魔女”がつきものですが、この漫画の魔女は基本的に1人だけです。
マゾな魔女・ドロテアさん。ドロテアはかなりおいしい役どころだと思う。
あとは殺し屋の赤ずきんとか、刺客のヘンゼルとグレーテル兄妹とか。

尺の都合上、全てのお姫様に会いに行くことはできませんので、1人目の姫である腹黒白雪姫はカットして、いばら姫→シンデレラにすれば、そこまで毒気ないし、いばら姫との再会までうまくまとめればハッピーエンドですよ。

というか原作が終盤ちょっと苦しかったので、宝塚版の脚本でラストをガラリと変えてしまえば、ファンもそこまで文句ないと思う。

ゆめの守人

ゆめの守人 3 (花とゆめCOMICS)
潮見知佳
白泉社
2016-01-20



「浄霊ロマンス」というちょっとよくわからないジャンルの、潮見知佳先生による少女漫画。
着物のイケメンが心霊事務所の所長で、幽霊退治をしているんですが、ホラーではなくあくまでロマンスです。

主人公の女の子は、子供の頃に神への生け贄として捧げられてしまったけれど、それを数年後にイケメン所長が救いに来ます。
しかし女の子は、身体は大人に成長していたけれど、精神状態はまだ子供
イケメン所長は最初、女の子を子供として扱っています。

しかし数ヶ月が経ったころ、女の子は少しずつ精神面が実年齢に近づいて行き、イケメン所長を好きになる。
でもイケメン所長の方は「まだ子供」だと思って油断している。2人は微妙にすれ違って行く。。。

この漫画は「男役に言われてみたい恥ずかしい台詞」のオンパレード!! 
特に、単行本未収録の同人誌で発表された作品には、とびきりのトキメキ台詞があります!

絶対に宝塚向けだと思うんですけど、作品の知名度の低さと地味さが、宝塚的にアウトかもしれない。知名度は…やっぱり大事ですかね?

倫敦館夜想曲(ロンドンかんノクターン)


野村あきこ先生、懐かしい…。とても人気のあった漫画家さんですね。
というわけで、先生の最後の作品となったこちらをピックアップ。

舞台は大正時代で、姉とその義弟が、様々な事件を解決していくというストーリー。

義弟が姉を愛していて、ちょっと可哀想な結末が待っています。(ヒント・大震災)
でも、事件を絞ってうまくまとめてくれたら、涙ダバダバの名作になるような気がする。
(主人公が女の子なのがネックか…)

オペラ歌手が出てくるエピソードは欠かせないので、歌ウマ娘役の大きな見せ場ができそう!

おまえが世界をこわしたいなら


「これって少女漫画?」とちょっと悩みましたが、女性向けだと思うのでとりあえずご紹介。
輪廻転生というテーマを好む藤原薫先生の作品の中でも、特に人気のあるシリアスな漫画です。

主人公の女の子が交通事故で死にかけますが、吸血鬼の青年に助けてもらい、なんとか命は助かります。
しかし、自分も吸血鬼になってしまいました!

青年は、大昔から生きている吸血鬼で、かつてセシルという吸血鬼の少女に恋していました。
セシルはとある理由によりすでに死んでいるのですが、実は主人公が、そのセシルに何故かそっくりなのです。
セシルが死んだ理由とは、そして主人公の中で蘇る記憶とは…?

永遠に終わらない愛憎の輪廻……。宝塚化、いけると思います。

というか、西洋人の青年が、日本人の戸籍を買って日本人になりすましているという無茶な設定なので、西洋人も東洋人も関係ないようなビジュアルの人でないと無理です。(伊集院少尉の系統)
テレビドラマや映画が無理なので、それならもう舞台でやるしかないでしょ!


漫画原作の舞台化で新規ファン獲得を!

『ベルサイユのばら』だけでなく、最近は『はいからさんが通る』『花より男子』なども宝塚で上演されています。

でも主に上演されているのは、ちょっと古めの少女漫画。
今後はもうちょっと、新しい漫画が増えてもいいと思います。
その方が、若い世代にも宝塚に興味を持ってもらえると思いますので。

特に花組は、漫画顔の柚香光さんがいますから、トップスター時代にぜひ1作か2作…!!