キラールージュ


こんにちは、カリーナです。

宝塚には数々のショー作品がありますが、星組の『Killer Rouge(キラールージュ)』は私が好きなショー作品のひとつです。

このショーには色々な曲が使われていますが、私がびっくりしたのは、ものすごくマニアックな曲が使われていたこと!(サイトーの犯行)
そしてその曲には、もっともっとマニアックなウラ話が潜んでいるのです。


今回は、『Killer Rouge』を観るのがもっと楽しくなる?かもしれない、マニアックな豆知識をご紹介します!





マニアックな曲「罪な薔薇」ってどんな曲?

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『Killer Rouge』の作・演出は齋藤吉正先生。オタク趣味全開で、アニソンなどをブッ込んでくるので有名な先生ですね。
いわゆる“サイトーの犯行”


その先生が『Killer Rouge』で選んだ曲が、なんと「罪な薔薇」

この曲は、『魔界戦記ディスガイア2』という、オタク少年向けのゲームで使われていた曲でした。
なんてマニアックな選曲なんだ……!!(初見の私の正直な感想)
おそらく、宝塚歌劇を観に行っている客層を考えると、この曲を聴いてすぐに曲名が分かる人は少ないと思います。
私はすぐ気づいてビックリしたんですが


『魔界戦記ディスガイア』は、魔王の息子やら悪魔やらが出てきて、敵モンスターを倒す感じのゲームです。
現在アラサーの男性ならドンピシャ世代でしょう!
これを書いてる私は女ですけど(^^;)


ショーの中で、華やかなジェンヌが歌っているので誤魔化されがちですが、よく聴くと歌詞が物騒なのはそのためです。

『裏切りなど~もう~ 悪徳じゃない~♪』

『踊れ愚か者ども~ 殺戮の饗宴に~♪』


宝塚の舞台上で、まさか殺戮の饗宴をしでかすとは。まさにサイトーの犯行。


魔界戦記ディスガイア2 アレンジサウンドトラック
MIKI
ジェネオン エンタテインメント
2006-06-28


↑多分コレに収録されています!

「罪な薔薇」の作曲者は、宝塚風の曲を作曲したことがある!

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曲の紹介が終わったところで、今回のトリビアです。


「『罪な薔薇』の作曲者は、過去に宝塚風の曲を作曲している」


「罪な薔薇」の作曲者は、佐藤天平さんです。
星組『Killer Rouge』で曲が使われることが決まった時の、佐藤天平さんの反応がこちら。



う~ん、嬉しそう!

それもそのはず。
何故なら彼は、宝塚をイメージしたミュージカル風の曲を、過去に作曲したことがあったのですから。

長年、心のどこかで宝塚を意識して作曲されていたと思うので、かなり感慨深かったのではないかと思います。






宝塚風ミュージカル曲を沢山作曲した佐藤天平

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佐藤天平さんは、ゲーム音楽の作曲家としてとても有名です。

彼が有名になるきっかけになったのは、『マール王国の人形姫』シリーズ。
「罪な薔薇」が使われていた『魔界戦記ディスガイア2』を作ったのと、同じゲーム会社の作品です。


このゲームの特徴は、物語を進めていくと、ミュージカルのようにキャラクター達が突然歌い出すというところ。
ゲームのジャンル名は、そのまんま「ミュージカルRPG」でした。
簡単に言うと、某ネズミー映画が可愛いゲームになった感じ。


このゲームには、宝塚をイメージしたような男装の麗人キャラもいて、それだけでも宝塚チックでした。
正確には宝塚というか、モデルになったのはベルばらのオスカルかな?



しかしさらに宝塚感が増したのは、シリーズ3作目の『天使のプレゼント マール王国物語』でのこと。
佐藤天平さんは公式設定資料集的なものの中で、とある曲に対して、“タカラヅカ風に作曲した”と明言されていました。

宝塚を意識して作曲したという曲は、言われてみれば確かにタカラヅカちっくで、男女の悲恋を歌った物でした。
当時まだ子供だった私は「本当に宝塚で歌ってくれないかなぁ」と思ったものです。


まさか約20年後に、『Killer Rouge』のほうで、“殺戮の饗宴に~♪”のほうが歌われる日が来るなんて思ってもいなかったんですけど!

そっちかよ!みたいな(;^ω^)



齋藤先生、ソニアさんの歌やペコニャンの歌ではいけなかったんですか……?
「気高き華の掟」なんて、めっちゃ宝塚な雰囲気でしたよ。
あえて宝塚風でもなんでもない曲の方が、驚きがあっていいのかもしれませんが。。。

余談:紅ゆずる&綺咲愛里でクルクル踊ってほしかった

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余談ですが、「罪な薔薇」には、実は公式でアニメーションもついております。
YOUTUBEで探すと出てきます。
そもそもこれ、ゲームのOP映像用の曲なんですよ。

このサビのところで、主人公の青年と、魔王の娘がクルクル踊るんですけど、決めポーズがどことなく宝塚! 
娘役が、背中をグッと反った感じ!!


綺咲愛里さん、「魔王の娘」役がメチャクチャ似合いそうなので(※褒めてます)、紅ゆずるさんとクルクル踊ってほしかったな~と観るたびに思います。
可愛い拳銃を持ってバーン!とするシーンもあるので、客席に向けてハートをバーンと撃ち抜いてほしかった。

映像を観て頂ければわかりますが、この魔王の娘が超カワイイんです♡
小悪魔タイプのあーちゃんにピッタリだと思うんですけど!

まぁ、あそこはあの2人の見せ場ではないと思うので、やめておいたんでしょうね。
あと、元ネタを知らないと「何じゃこりゃ」って感じかも。


裏話を知れば、ショーが何倍も楽しくなる!

ショーって、そのまま観てても煌びやかで素敵ですけど、「実はこの曲にはこんな裏話があってね」みたいなのがあると、さらに楽しめますよね。

「罪な薔薇」の作曲者は、過去に宝塚を意識したミュージカル曲を何曲も作曲していました。
「罪な薔薇」そのものは宝塚イメージではなかったと思うのですが、そういう人が作曲された曲だと思うと、また違った見方ができるかもしれません。


知識があればあるほど、ショーを観るのが楽しくなる♡
次に『Killer Rouge』を観る時は、今回の豆知識をちょっとだけ思い出してみてください。




【後日談】(9/3追記)





まさかのご本人様降臨で、管理人は嬉しさのあまり浮かれポンチな返信をしてしまいました。

私、ここのゲーム会社の作品が本当に好きで、限定版特典のオリジナルサントラとか、後日発売されたアレンジサントラとか、ほとんど買ってたんですよね……。
学生のお小遣いで、よく全部買えたなぁと今でも思います。
今もiPodの中には、佐藤天平さん作曲の曲がいっぱい♡

個人的におすすめで今でも買えそう?なのは、ルフ魔女のアレンジサントラ。
歌う曲は少ないですが、「罪な薔薇」が気に入った方は是非!!(販促)